officekaze’s blog

子育てや教育、福祉について書いています。

苦情対応〈社会の苦情の連鎖と心理〉

苦情対応〈社会の苦情の連鎖と心理〉

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SNSやネット上には、

誹謗中傷が書き込まれ、

人権問題に発展し、

社会問題となる

ケースがありますよね。

 

数年前の邦画で、

コールセンターへの苦情を

取り上げた映画がありました。


苦情に心身をすり減らしていく

コールセンターの人々の物語です。

 

現在のコールセンターは、

「品質向上のため録音

 させていただきます。」

と、予めコールされるようになりました。

 

これは、このコールによって、

一度立ち止まり、

落ち着いてもらうため

という意味があるそうです。

 

加えて、

「あなたの発言は、

 録音しています。」よ、

というメッセージを

伝えているのではないでしょうか。

 

「録音する」という対応は、

一定の抑止力に

なるように思われます。

相手も言葉を選んで

話すようになるでしょうね。

 

「苦情」が発生する場合には、

お互いの立場の違いがあります。

 

原則として

立場の弱い方に向かって

行われるのが

「苦情」です。

 

フィフティ-・フィフティーの立場では、

「苦情」は、ほとんど考えられません。

意見交換や議論とは違います。

 

例えば、「お店の方とお客さん」、

「コンビニの店員さんとお客さん」、

「上位の会社と下位の取引会社」

との関係など、

立場に上下関係が存在します。

 

「お店」が「お客さん」に、

苦情を述べることは、

皆無とはいえませんが、

あまり考えられません。


このように

自分が上位に位置しているという

心理によって

「苦情」が生まれてくるのです。

 

インターネットやSNSでも、

必ず、「苦情」を述べる側は、

「安全地帯」に身を置いています。

 


もちろん学校は、

「苦情」を言われる側です。

 

反論すら難しいのではないでしょうか。

せいぜい「説明をして理解してもらう」

という言い方になりますよね。


世の中に生まれる

「苦情」の原理原則です。

 

「苦情」は、

仕事をしていれば、

だれでも

受ける立場にあります。

 

会社では上司に理不尽な言い方を

される場合もあるでしょう。

お店ではお客様に、

「苦情」を受ける場面もあるでしょう。

 

お店に対して、

何を言っても安心、

学校に対して何を言っても

自分には安全。

このような意識が

存在しているのではないでしょうか。

 

お店でも、お願いする場合は、

丁寧に「〇〇していだけませんか?」

と、頼むでしょう。

「苦情」の意味とは、

「何らかのトラブルに不満を感じた顧客が

 その不満を表す行為。」のことです。


言われる立場と言う立場は、

場面によって

常に入れ替わります。


あなたが仕事をしているか

お客様かによって変わるのです。

 

これらにプラスして、

人のその日の気分が加わります。


人は、

いつも穏やかな気持ちでいる

時ばかりではありません。


何か気に入らないことがあったり       

イライラしているときもあったり

トラブルなどで気分を

害している場合もあるのです。

 

そんなときに、

気分のよいときは

何でもないことでも

堰を切ってしまうこともあるのです。


だれにでも少しは

経験があると思います。

あなたはどうですか?

 

お店や学校、会社に、

正当な意見やお願いなら、

言葉遣いも落ち着いてきちんと

論理的に話ができますよね。

しかし、落ち着いていない様子は、

声や話し方に出てきます。

 

それは、本当の意味での

「苦情」ではなく、

イライラしているのかも知れません。

 

良くないことですが、

人間ならだれにでも理解できる

心理ではないでしょうか。

 


もうひとつ、

大切なことがあります。

気をつけなければ

だれでも陥りやすいと思います。

 

「自分は正しい」

という考えです。

 

世の中は多様です。

様々な考え、

多様性を尊重するのが現代社会です。


「自分は正しい」

「自分だけが正しい」

という考えは、どうでしょう?

こんな考えが

争いを生じさせます。


実際に世界中で

「自分が正しい」

と、考えるところに

様々な争いが起きていますよね。

 

気をつけておかなければ

自分も落とし穴に

陥ってしまいそうです。

 

大切なのは、

自分の心理を十分に

「理解しておく」

ことです。

 

「苦情」がどんな心理で起き、

自分の心理の中にも存在することを知り、

「自分が正しい」と思う心を戒めて

人に接することが大切ですね。


質問したり相談したりして

話し合えば良いのです。


学校は、子どもたちが、

相手を尊重し、様々な違いを認め合い

力を合わせ、自分たちの願いを

どのように実現していくかを

学ぶところです。

 

「苦情の心理」を理解し

自らも気をつけるとともに、

相手がどんな心理状態なのか

背景にも目を向けて

関わっていくことで、

良い方向に向かうのでは

ないでしょうか。

 

 

メンタルオフィスKaze(カゼ)