officekaze’s blog

子育てや教育、福祉について書いています。

児童虐待は親だけの責任ではない

児童虐待は親だけの責任ではない

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2000年に、

児童虐待防止法」が施行されて

今日に至るまで、

児童相談所での相談件数は、

増加の一途をたどっています。


この背景には、

人々の虐待への意識の高まりがある

ともいわれています。

実際に起きている虐待の件数も

氷山の一角にすぎないかも知れません。

 

ニュースでは、

痛ましい事件が後を絶ちません。

あなたも、

なんともいえない

つらい気持ちになったことも

数多くあるのではないでしょうか?

 

学校でも虐待の問題に

気を配るようになり、

日頃の生活の中で、

服装や不自然な身体の傷、

家庭訪問の様子など

個々の子どもの変化を

見逃さないよう取り組んでいます。

 

学校は、虐待を認知した場合には、

児童相談所等の関係機関に

通告する義務を負っています。

 

大切な子どもたちを社会全体で

守っていくことができるか、

私たち大人に課された重要な使命です。

そのためには、

私たちは、虐待についての理解を

更に深める必要があります。

 

虐待には

「身体的虐待」

性的虐待

「ネグレクト」

心理的虐待」


の4つがあるとされていますが、

更に、違った虐待も増加しています。


虐待を受けた子どもに、

将来にわたって、

虐待の連鎖にも関わって

心に大きく傷を残す大問題を

私たち大人は、

「ひとりも出さない」

強い気持ちで

向き合わなければなりません。

 

また、自分が子どもに

虐待をしてしまう立場に

陥りそうなときに、いかに

積極的にサポートを受けるか、

行動に出る勇気を持つことも

非常に大切です。

 

なぜ虐待が起きるのか

リスク要因として

大きく分けて3つあります。

※すべてのケースが

当てはまるわけではありません。

 

1.親側の要因


①子どもへの否定的な感情・態度

妊娠を望んでいなかったことによる否定的な態度、

マタニティブルー、

産後うつなどの

心理的な問題があります。

妊娠に対する拒否的な感情は、

そのまま子どもに対する

拒否的な態度につながることがあります。


②親自身が虐待を受けていた

親自身が愛情で満たされてこなかったこと、

親自身が虐待を受けたために

自己評価が低いことなど、

親自身の人格形成段階での問題があります。

つまり、心が成熟しないまま

親になってしまったことが要因です。


③親の知識・認識不足

子どもや育児に対する知識の少なさや

育児への強い負担感、

不安感なども親側の要因になります。


2.子どもの要因


①育てにくい気質

気質的に育てにくい行動、

よく泣く、なだめにくい、

過敏などが挙げられます。


②身体的疾患

親の負担が大きくなる低体重児、

慢性的な疾患がある、

双生児なども要因になることがあります。

 

3.社会、経済的な要因


①経済的不安定や持病

経済的に不安定であること、

就労上の悩みやストレス、

周囲の環境からの孤立、

不仲な夫婦関係、

病気を抱えた家族がいる

ことなどが指摘されています。


②家族の再編成

離婚、再婚など

家族構成が増減することが

きっかけで起こることもあります。

義理の親子関係で

愛着関係が関係が形成されずに

虐待が生じるケースも多いです。

 


これらの要因以外でも

個々の事情により様々な要因があります。

そして、

一つだけの要因で

虐待が生じるとは

考えられていません。

複数の要因が組み合わさり

絡み合って虐待につながると

考えられています。

 

子どもを育てることは、

容易なことではありません。

様々な困難に遭遇し、

喜んだり失敗したりしながら、

取り組んでいく大きな事業です。

 

私たちは、社会的な大きな問題、

「虐待」についての知識を備え、

親がひとりで抱え込まないように、

社会や学校・地域、全体で

未来の希望(子ども)を

育てていきたいですね。

 

 

メンタルオフィスKaze(カゼ)